小さな一歩を見つけるために、自分を応援する「コーチング」を学びましょう
「読むコーチング」は、これからの一歩を歩み始めたい方に向けた、未来志向の読み物です。
未来に目を向けて小さな変化を見つけていく〈ソリューション・フォーカス・アプローチ〉や、人と環境の関係性の中で変化を考えていく〈システムズ・アプローチ〉など、
さまざまな心理学の理論や実践、そして“なりた自身”がこれまでのフィールドワークの中で得てきた知見をもとに、時間をかけて作成しています。
このページを読む時間が、あなたにとって小さな伴走の時間になることを願って、ひとつひとつの言葉を丁寧に綴りました。
遠くにいても、誰かが自分のことを応援してくれている。
そんな感覚を、少しでも受け取っていただけたらうれしく思います。
「変わりたい」
そう思っているのに、心が動けない。
「このままではいけない気はしている」
でも、何から始めればいいのか分からない。
そんな気持ちを抱えていませんか。
多くの人は、こんな風にも考えます。
・もっと考えて、準備してから動こう
・まずは○○が達成してから考えよう
・自信がついてから始めよう
けれど、その間にも時間は過ぎていきます。
そして、何も動けない自分を責めてしまう。
そんな悪循環に入ってしまうことがありませんか。
でも、これはとても自然なことでもあります。
人は、
「少しでも安心できる」
「うまくいきそうだと感じられる」
そんな未来が見えたときに、はじめて動き出せるからです。
逆にいえば、
未来のイメージが持てないと
一歩を踏み出すことは難しくなります。
この「読むコーチング」は、
未来志向の心理学をもとに
あなたが自分のペースで
小さな一歩をご自身で見つけていくための読み物です。
変化とは、
単なる「結果」ではありません。
変化とは「循環」です。
「変わる」というと、
・大きな行動を起こすこと
・目に見える結果を出すこと
そんなイメージを持つ方も多いかもしれません。
けれど、結果だけを変化と考えてしまうと、
うまくいかなかったときに
これまでの自分のすべてが否定されたように感じてしまうことがあります。
私はこれを「一直線の関係」と呼んでいます。
けれど、実際には、変化は一直線ではなく
色々な方向に広がっていくようなイメージです。
目に見える結果だけでなく、
私の心の内側や、周囲との関係にも、
気づかないうちに影響していきます。
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たとえば
⭐ものの見え方が、少し変わる。
すると
⭐それに伴って、行動が少し変わることがあります。
行動が変わると
⭐周囲の反応や環境も、少しずつ変わっていきます。
そしてまた
⭐自分の感じ方や考え方にも変化が生まれていきます。
このように、変化は一直線ではなく、
心・行動・環境が
互いに影響し合う中で起こっていきます。
これは心理学で
「システムズ・アプローチ」と呼ばれる考え方です。
だからこそ、
・ものの見方が少し変わる
・悩みの重さが少し軽くなる
・心のつっかえがゆるむ
そうしたことも、すべて大切な変化になります。
なりた心理相談室のカウンセリングでも、
こうした心の変化を感じてくださる方がいます。
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(ご感想より一部抜粋)
「親から離れられないなら、無理に離れなくていいですよ。今の環境の中で、今できることをやっていきましょう」
その一言で、張り詰めていた心がふっと緩み、
これまでにない安心感と清々しさを感じることができました。
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こうした気持ち変化は、
今後の相談者さまの
「行動や周囲の環境」
に変化をもたらすかもしれない、とても大切な「可能性」だと考えています。
そして私のカウンセリングでは、
どんな変化でも、それはこれからの生き方に影響を与えていく
と考えています。
「行動する」と聞くと、
大きな決断をイメージするかもしれません。
でも、ここでお伝えしたい「2つの行動」は、
もっと小さくてやさしいものです。
①考え方の選択肢を増やす練習
苦しいとき、人の思考は
「これができなければ終わりだ」
「他にもう方法はない」
そんなふうに狭くなることがあります。
そんな時は、自分に少しだけ問いかけてみてください。
👉『他の可能性はないだろうか?』
「AかB」だけではなく、
「CやD」の可能性も隠れているかもしれません。
他の可能性に自信がなくても大丈夫です。
大切なのは、
その心のスペースを広げていく練習を、少しずつしてみること。
それもまた、大切な「行動」のひとつです。
②小さく試してみる
何ごとも小さく試してみることをご提案します。
不安な時ほど、人は
大きな目標を立てがちです。
「私の性格がガラリと変わればいいんだ」
「これを達成できれば、すべてうまくいくはず」
そんな焦りから、高すぎる目標を掲げて、
それが達成できない自分を
「またできなかった」
「やっぱり自分はダメだ」
そうやって責めてしまうこともあります。
↓
だからこそ、
いま必要なのは、大きな変化ではなく
今日できる、米粒ひとつほどの小さな一歩
かもしれません。
たとえば、
「1つだけ違う可能性を考えてみる」
「1分だけ考える時間を作る」
え、こんなことでいいの?
と思うほどの、小さな変化で十分です。
そして、「目標を達成できなければいけない」と考えている場合は
少しだけ立ち止まってみてください。
「目標を達成できない自分はダメだ」は、
先ほど書いた「一直線の関係」です。
結果は、目に見えるものだけでなく、
心身に与える影響も含めた『循環』がなによりも大切です。
↓
そして小さな変化は、
自分を追い込むためのものではなく
これ以上、苦しい循環に戻らないための行動
でもあります。
新しい循環が少しずつ生まれていくと、
少なくとも、以前の苦しい悪循環には戻りにくくなりますから
次第に気持ちや行動に変化が生まれ、
結果として、生き方に変化が訪れることがあります。
悩みの中にいるとき、人は
「失敗したくない」
「苦しくなりたくない」
といった“避けたい未来”を考えがちです。
ただ、ここに一つだけ、
見落としやすいポイントがあります。
それは、
否定形の未来は、イメージしにくい
ということです。
たとえば、
「不安にならない自分」を思い浮かべようとしたとき、
・笑顔でいる自分
・真顔の自分
・怒っている顔の自分
いろいろな姿が考えられます。
どれも「不安ではない」状態ですから
間違いではありません。
こうした“〜しない”という目標は、
選択肢が広がりすぎてしまうため、
「それでは、自分は一体どのような状態でいたいのか」
という未来の姿が、
イメージしにくいのです。
そして、その“イメージしにくい理想を基準”にして、
今の自分を見てしまうと、
「まだ全然できていない」
と、かえって自分を苦しめてしまうこともあります。
だからこそ大切なのは、
避けたい未来ではなく、
望みたい未来の姿を
少し具体的にイメージしてみることが大切です。
そこで、こんな“問い”を使います。
もしも、あなたの願いを一つだけ、
何でもかなえてくれる神さまが
目の前に現れたとしたら――
あなたは、何を望みますか?
そして、その願いが叶ったあなたの明日は、どんな変化が起きているでしょうか?
たとえば――
Q.どんな気持ちで朝を迎えていますか?
Q.どんな行動が少し変わっていますか?
さらに、少しだけ視点を変えてみます。
Q.周りの人は、あなたのどんな様子を見て、その変化に気づくでしょうか。
この3つを考えることで、
あなたが望む未来の姿のヒント
が隠れています。
未来の姿がイメージ出来たら
次に、今の自分の位置を考えてみます。
次の質問に答えてみてください。
今の状態を
0~100点で表すとしたら
何点くらいでしょうか。
思いつく数字を考えてみてください。
0点 …とても苦しくて、すべてが最悪の状態
100点…理想通りの、すべてが完璧な状態
そして、さらに次の問いを考えてみましょう。
👉「もし1点上がるとしたら何が少し変わるだろう?」
大きな変化ではなくて、小さな変化を想像してみましょう。
小さな変化のイメージが
次に何をしたらいいのか?一歩を見つけるヒントになります。
さらに、もう一つの質問にも答えてみてください。
👉「0点ではないとしたら、その理由は何ですか」
そこに、あなたがこれまでの人生培ってきた
“あなたの力”が隠れています。
ここまでの内容を、
少しだけ整理してみましょう。
行動には、二つの意味がありました。
一つは、
考え方の可能性を増やすこと。
もう一つは、
小さな行動の変化を起こしてみること。
そして、
変化とは特定の結果だけではなく、
様々な場面で起こる「循環」であること。
大きく変わろうとしなくても、
この二つのどちらかが少し動くだけで、
変化の循環は静かに動き始めることがあります。
こうした一歩を見つけるヒントとして
SFA(ソリューション・フォーカス・アプローチ)
という心理学では、3つの心得が紹介されています。
これまでの人生の中で、
「少し楽になったこと」
「うまく乗り越えられた経験」
が、振り返れば一つくらいはあるかもしれません。
それは、とても小さなことでも構いません。
たとえば、
・誰かに話を聞いてもらえた
・少し休んだら気持ちが落ち着いた
・環境を変えたら楽になった
そんな経験でOKです。
人は苦しくなると、
「何もかもがうまくいっていない」と感じやすくなります。
でも実際には、
すでに自分なりに乗り越えてきた方法を持っていることもあります。
新しいことを始める前に、
まずはその「過去にうまくいったこと」を、
もう一度試してみるのも一つの方法です。
「完全ではないけれど、少しは大丈夫な部分」
があるかもしれません。
「マシなこと」でも、実は大切なことなんです。
たとえば、
・一人の時間は落ち着いて過ごせている
・特定の人とは安心して話せている
・このところ、続いている習慣がある
そうした「うまくいっている部分」は、
軽く見てしまったり、見過ごされやすいものです。
でも、それはあなたの中にすでにある
“大切な安定や力”でもあります。
大きく変えたり、新しいことを始めるまえに
問題ない習慣は、そのまま続けてみること。
それだけでも、
崩れそうな心のバランスを支えてくれることがあります。
「何もかもがうまくいっていない」
「どうしていいか分からない」
そんなふうに感じているときは、
無理に正解を探さなくても大丈夫です。
その代わりに、
ほんの少しだけ、いつもと違うことをしてみる
という方法があります。
たとえば、
・いつもと違う時間に外に出てみる
・普段は選ばないものを選んでみる
・短い時間だけ、新しいことに触れてみる
大きな変化である必要はありません。
ほんの少しの違いが、
思ってもいなかった気づきや変化につながることがあります。
どの方法も、共通しているのは
・無理をしないこと
・過去を一度、振り返ってみること
・小さな一歩でいいということ
です。
その小さな選択が、
これからの流れを少しずつ変えていくかもしれません。
人はどうしても他人と自分を比べてしまいます。
「あの人はうまくいっている」
「自分はまだできていない」
そんなふうに感じて、
落ち込んでしまうこともあるかもしれません。
そして、正直なところ、
これから先もまったく他人と比べずに生きることは、
簡単ではないのかもしれません。
自分がどんな存在なのかを知るときは、
他者の存在がヒントになることもあるからです。
でも、もしその比較によって
苦しさが大きくなっているのだとしたら、
一度立ち止まってみてもいいのではないでしょうか。
ここでなりた心理相談室から皆さまにお伝えしたいのは、
もう一つの比べ方がある、ということです。
それは、
過去の自分との比較です。
💡以前より少し考えられるようになった。
💡以前より少し動けるようになった。
他人を基準にすると、
そんな変化でさえ、すべて小さく見えてしまうことがあります。
でも、過去の自分を基準にすると、
これまで歩いてきた道のりが見えてきます。
たとえば、カウンセリングでも、
私は相談者さんの「これまでの歩み」に敬意を感じています。
苦しみながらも、ここまで生きてきたこと。
今の心の状態だけでなく、
ここまで生きてきた過程に価値があります。
他人と比べるのは仕方ありません。
でも、それと同じくらい
過去の自分とも比べていただきたいと願っています。
うまくいかないとき、
人は自分を責めてしまいます。
「やっぱり自分はダメだ」
「最初から無理だったのかもしれない」
そんなふうに感じてしまうことも、
あるかもしれません。
でも、ここで大切にしたい前提があります。
それは、
I am OK(私という存在はOKだ)
という考え方です。
これは、「何もしなくていい」という意味ではなくて
どんな結果でも、
あなたの存在価値はゆるぎない
という感覚です。
挑戦すること。
迷うこと。
立ち止まること。
そのすべてが、
人生の大切な過程のひとつです。
現在の自分の心の状態を
見てみるヒントとして、こんな考え方があります。
①「自分はダメだけど、相手は良い」
→ 自分に自信が持てないときに感じやすい状態
②「自分は正しいけど、相手は悪い」
→ イライラや怒りが強いときに出やすい状態
③「自分もダメだし、相手もダメだ
→ 疲れてしまって、投げやりになっている状態
④「自分も相手も、どちらもOKだ」
→ 少し余裕があって、落ち着いている状態
いつも④の状態でいられたら理想ですが、
実際には、①~③を行き来することも決しておかしいことではありません。
ただ、その中でも、
「自分はダメな存在ではないかもしれない」
と、少しだけでも思えると、
心のバランスは少しずつ変わっていきます。
これまで、
人の顔色を気にしてきた人
周りに合わせてがんばってきた人ほど、
本当は、
「自分も相手も大切にする関係」に
近づいていく力を持っています。
まずは、
「今の自分も、少しは大丈夫なのかもしれない」
そのくらいのやさしい感覚から、
始めてみることができます。
ここまで読んでくださって、ありがとうございます。
「少しやってみようかな」と思った方も、
「まだ動くのは難しそう」と感じている方も、どちらでも大丈夫です。
変化のペースは、人それぞれです。
もし、
「一人では整理できず、ぐるぐるしてしまう」
「頭では分かっているのに、なかなか進めない」
そう感じたときは、
カウンセリングという選択肢もあります。
それは、
特別な人のためのものではなく、
自分の気持ちを安心して言葉にする時間
でもあります。
もし、
「誰にも話せなかった私の気持ちを聴いてほしい」
そんな気持ちが出てきたときには、
いつでもなりた心理相談室を思い出していただけたらうれしいです。
あなたのペースで進んでいくその道を、
私はそっと応援しています🌿